赤ちゃんは世界をどう見ているのか (平凡社新書 (323))
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商品カテゴリ: | 受験,教育,学習,英会話,資格取得
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通販ランキング: | 6909 位
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視覚像の発達 ゼロ歳児の実験研究
赤ちゃんには、いつ頃から、何が見えるのか。ものの動き・3次元の空間・形・色・顔の表情・男女の区別などは、いつごろから赤ちゃんに確かに見えていると言うことができるのか。主題は明確です。研究方法は、一つは著者の研究グループによる生後2・3ヶ月から8ヶ月の赤ちゃんを対象とした実験と観察。二つ目は、同じ事を調べている世界の研究者の実験結果。三つ目は、脳の局所的な損傷や視力機能不全の人による視覚像の変容の証言です。これらに基づき、学術的にしかし易しく研究の現状が書かれています。
乳児の「見え」の世界が成立するには、眼球の中の網膜、その網膜中の細胞、外側膠状体、大脳皮質、皮質下などの生理的な発達が必須であり、それらには、それぞれの発達時期があること。しかし同時に、一定の時期に適切な外からの刺激が必要であり、時期を失すると本来の機能回復も難しいそうです。「見え」の成立には、外の刺激・経験が、肉体的な発育同様に大事なようです。乳児の発育には、情緒面だけでなく知覚面でも外からの刺激、見慣れとして親子の繋がりが、やはり大事なようです。
僕がすごく関心をそそられたのは、3ヶ月児では、サルもヒトも同じく個体識別化を出来るが、7ヶ月児はヒトしか個体識別できなくなるそうです。ここには何かありそうです。
著者の実験では、脳波なども記録しているようです。赤ちゃんの健康が不安になりましたが、本書で紹介されている著者のHPにある実験法を見て少し安心しました。子育て前の若いヒトに読んでもらいたい本ですね。
赤ちゃんは先生なり
赤ちゃんは視力が弱い、赤ちゃんは形を認識するとき、左右対称(上下対象)のものを好む、など、赤ちゃんがものをどう見ているかの説明と、なぜそうなのかが説明されている。
どう見ているかは、先行研究、著者の実験などの結果から説明され、なぜそうなのかは、視覚と脳の関係から説明されている。
一番興味があったのは、赤ちゃんの「見え」の範囲が大人ほど広くはなく、ある一点に集中させた場合、その周囲のものが動いても認識するまでに時間がかかるということ。
私には1歳になった姪がいるので、これから、姪のものの見方を観察しようと思う。
赤ちゃんの成長でのことで、本書にもあるし、十分わかることのひとつに、「短期間に急速に成長する」ことがあげられる。
人間の赤ちゃんは、生まれたときは一人で動けないが、外からの刺激を吸収し、生きていくために障害を越える、ものすごい力を持っている。
これは、見ることもそうだし、行動すること、ことば、とにかく自分のかかわる環境に適応し、生きるべく、必死なのだ。
隙あらば、ころんでけがをし、自分でおきられない。しかし、そこから学び、次は転ばないよう歩き、転んでも自分で立ち上がろうとする。
本書は赤ちゃんの「見え」について書かれたものであるが、赤ちゃんの偉大さがわかる本でもある。
平凡社
日曜ピアジェ 赤ちゃん学のすすめ (岩波科学ライブラリー) 赤ちゃん学を知っていますか?―ここまできた新常識 (新潮文庫) 赤ちゃんは顔をよむ―視覚と心の発達学 赤ちゃんと脳科学 (集英社新書 (0194)) 赤ちゃんはどこまで人間なのか 心の理解の起源
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